タイ:北欧調停のアチェ型和平を

【シンガポール24日共同】タイ南部独立紛争で、分離独立派のマレー人(イスラム教徒)武装組織の1つ、パタニ統一解放機構(PULO)が、インドネシア・アチェ独立紛争和平のような北欧の国による調停を望んでいることが24日、分かった。PULOの外交責任者で国外指導部に属するカストゥリ・マフコタ氏が共同通信に明らかにした。

アチェ?


困ったときのWikipedia頼み
アチェ

アチェ (Aceh) はインドネシア共和国スマトラ島北端に位置する特別州である。2002年以来、ナングロ・アチェ・ダルサラーム州 (Nanggro Aceh Darussalam) と呼ばれる。イスラーム教学の拠点としての歴史があり、インドネシアの中でもイスラーム信仰が強い地域である。古来より外部の支配者に対する苛烈な抵抗で知られ、オランダとは長いアチェ戦争を戦い、現在のインドネシア政府に対しても独立を要求して内戦状態にある。

調停はこのへんか。

2004年末にアチェ自治州は最も深刻な地震・津波被害を蒙った。この被害をきっかけにフィンランドで和平交渉を開始し、自由アチェ運動(GAM)が独立要求を取り下げ武装解除にも応じ、インドネシア政府は軍の撤退とアチェ州での地方政党樹立を認め、和平協定合意が実現。
2005年8月15日、フィンランドのヘルシンキにおいて自由アチェ運動とインドネシア政府との間で和平協定に調印した。
2006年8 月15日、29年間にわたる武力紛争の終結から1周年を迎えた。州都バンダアチェでは祝賀集会が模様された。一方で、自由アチェ運動とその支持者には 2006年7月にインドネシア国会が採択したアチェ自治政府法への強い不満があり、バンダアチェのモスク(イスラム教礼拝所)前で約1万人が参加して抗議集会とデモが行われた。自治政府法の下で2006年12月には州知事などの自治体首長の選挙が行われる。

うーん。何で北欧に調停を頼むのかがこれじゃよくわからんね。
直接の利害関係が無いからかしら。
当時の外務省プレスを漁ってみたらなんか出てきた。
外務報道官談話:インドネシア・アチェの和平合意について 平成17年8月15日

1. アチェ問題については、30年近くに亘り、インドネシア治安部隊と独立アチェ運動(GAM)部隊との間で衝突が続いてきた。
2. 昨年12月末のスマトラ沖大地震およびインド洋津波被害が一つの契機となる形で、本年に入り、インドネシア政府とGAM指導部(在スウェーデン)との間の和平交渉がフィンランドで再開。同交渉は、アハティサーリ元フィンランド大統領が仲介役を務め、7月17日、第5回の交渉において双方が和平の覚書(MOU)案に合意し、暫定署名していた。
3. 8月15日、フィンランド(ヘルシンキ)において、インドネシア政府およびGAMが和平合意についてのMOUに正式署名した。
4. MOUには、武装解除、アチェの統治に関する適用法規、GAMの政治参加、人権、恩赦、社会への復帰、治安確保のための取極め、(停戦)監視ミッションの設立等が含まれている。

うーん。
PULO的にはアチェ合意にならってタイ南部の自治州化あたりと停戦のバーターにしたいんかな。
逆にどうもタイ政府側は乗り気では無さそうで、ただ新政権としてはタクシン政権時代のごたごたをとっとと解決したいっつーのがあるわけで、結局のところ背に腹は変えられないのと独立されるより自治州のがまだマシってのがあるんかな。
ただ、これをきっかけにマレー半島周辺にイスラム教徒自治区が乱立してそれらが合併独立みたいな流れになるのはそれはそれでマズい感じ。
あのへんは日本にとっては結構重要な海域なんで早くなんとかなってほしいんだがはてさて。