マニフェスト読解に追われてあまりニュースを終えてないですが、気になったニュースを。
- 与党過半数割れか。読売新聞の票読み
- 麻生・小池・アッキー(安倍首相夫人)に人気が集中
- 民主党のトンチキな総務省批判
与党過半数割れか。読売新聞の票読み
与党過半数割れも、民主第1党の勢い…参院選・読売調査 : ニュース : 参院選2007 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
読売新聞社は、29日投開票の第21回参院選を前に、全国世論調査を実施し、総支局の取材結果も加えて選挙情勢を探った。
自民党は、1人区など選挙区選で苦戦し、比例選でも勢いに欠ける。公明党も伸び悩んでおり、与党は参院で過半数ラインの122議席を維持できない可能性が強い。年金記録漏れ問題などで有権者の反発が高まっているためと見られる。民主党は選挙区選、比例選ともに躍進し、非改選の議席を合わせ参院での第1党をうかがう勢いだ。ただ、選挙区選で約5割、比例選で約3割の有権者が、投票する候補者や政党を決めておらず、投票日までに情勢が変化する可能性もある。
(略)
調査は7月14016日の3日間、全国の有権者を対象に電話で実施。有権者がいる世帯6万6873件のうち、4万1735人から回答を得た(回答率62・4%)。
6万7千件に対する世論調査ということでかなり大規模な調査との印象。
その中身は数字が出てこないので何ともですが。
自民党は選挙区選では、焦点となっている29の1人区のうち、群馬と山口で優位に戦いを進めている。だが、東北や四国、九州の全域など、これまで固い支持基盤を誇っていた地域で、民主党に競り負けるか、激しく追い上げられている。14勝13敗だった3年前の参院選よりも苦しい展開だ。
2人区、3人区では、それぞれ1議席を確保する情勢だ。5人区の東京では2議席目を無所属候補や共産党候補と競り合っている。
比例選でも自民党は伸び悩んでいる。逆風に加え、選挙区選で公明党から選挙協力を得るため、「比例選は公明党へ」などと支持者に呼びかける自民党候補が増えたことが一因と見られる。自民党は過去最低だった98年の14議席を下回ることもあり得る。
このまま自民党が逆風をはね返せなければ、選挙区選と比例選の合計で40台前半となる可能性が高い。
自民党に対する記述を見る限りタイトルに反して自民の議席減はそれほどでも無いんじゃない?という印象を受けた。
もちろん圧勝という雰囲気でないのは確かだけど、「競り負けるか激しく追い上げられている」ってのは「僅差で争ってる」という表現にしか見えない。
1人区はゼロサムゲームなので判断が難しいけれど。
「2人区3人区では、それぞれ1議席を確保」についても僅差の表現だし。
山口は安倍総理のお膝元だから優位はわかるんだが群馬がよくわからんな。
という事で調べてみる。
Category:群馬県の政治家 – Wikipedia
ああ。角田か。
納得。
あと1週間でどれぐらいの盛り返しがあるか注視したいところ。
これに対し、民主党は1人区の岩手、三重で優勢なほか、山形、山梨、滋賀、奈良、徳島で先行している。このほか10近くの選挙区で当選をうかがう。複数区の千葉や愛知でも2議席獲得の可能性がある。
比例選では、04年参院選で獲得した過去最多の19議席に上積みし、20議席の大台に乗せる勢いだ
民主党は現時点の勢いを維持出来れば、50台後半に届くことが予想される。
これも数字が無いからよくわからん。
岩手は小沢王国だから、三重は岡田克也元民主党代表か。
しかしこれもそこまで優勢じゃないような雰囲気。
公明党は大阪で優位に選挙戦を進めているほか、他の選挙区でも当選圏内をうかがっている。比例選では01年、04年の参院選で獲得した8議席を確保できるかどうか微妙な情勢だ。年金問題などで守勢に立たされているのが響いている。
公明はよくわからんけど若干退潮傾向なのかな。
共産、社民両党は、それぞれ改選議席確保に向け、厳しい戦いを強いられている。初めて比例選に候補を擁立した国民新党、新党日本は1議席を獲得できる可能性がある。
ま、ここは予想通り。
さてさて、どうなるか。
麻生・小池・アッキー(安倍首相夫人)に人気が集中
あえて小泉・麻生にフォーカス。
麻生・小池・小泉・アッキー…自民応援で人気集中 : ニュース : 参院選2007 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
参院選の応援遊説で、自民党内で麻生外相、小池防衛相、小泉前首相、安倍昭恵首相夫人の4人が候補者から引っ張りだこになっている。
年金記録漏れ問題などの逆風に苦しむ候補者にすれば、人気弁士を呼んで有権者の関心を引きつけ、反転攻勢に転じたいとの思いが強いようだ。
未だ小泉人気衰えずか。
朝日でも記事になってた。
asahi.com:小泉人気、衰えず 群馬で遊説 – 朝日新聞 2007参院選:ニュース
小泉前首相はマイクを握ると、年金記録問題に3年前の自身の年金未納問題を重ね、「政府は常に批判にさらされる。私は『人生いろいろ』と言っただけでも批判された」と語り、聴衆から笑いが起こった。さらに「日本は元気になりつつある。行財政改革を止めてはならない」と熱弁。「小泉さーん」と声が掛かり、小泉前首相の出番が終わると帰路につく人もいた。
相変わらずだw
というか、小泉純一郎って政治家は劇薬なんだと思う。
経済的にも政治的にも進退窮まった日本にとって、大鉈ふるった事は小泉純一郎でなければ絶対になし得なかった事だと思うし、あの時期に小泉純一郎が総理大臣になった事こそ日本に取って元寇の神風に匹敵するほどの僥倖であったと思う。
ただし、劇薬には効力に匹敵するだけの副作用があるわけで常用すると徐々に本体を蝕んでしまう。
きっと小泉純一郎という政治家は自分が劇薬だと認識していた。だからこそ総理退任後は隠居生活とも言えるほど政治の表舞台から身を引いたわけで、それは安倍総理に対する配慮というよりも常習制のある自信の再登板を封じ込めるといった意味のが強かったのではないかと。
小泉話はさておき読売の記事に戻る。
麻生・小池・小泉・アッキー…自民応援で人気集中 : ニュース : 参院選2007 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
「奥さんの趣味でいこう。小沢一郎、安倍晋三の顔、どっちが趣味です? 見る目がある人はみんな、安倍さんと言うんじゃないか。おれはそう思うけどね」
麻生氏は16日、党公認候補の応援で訪れた高知市内で街頭演説し、軽妙な語り口で聴衆を笑わせた。
自民党本部は、麻生氏の遊説先を激戦選挙区を中心に組み立てている。公示日の12日には、民主党の小沢代表の鳥取入りにぶつけ、急きょ鳥取遊説を依頼。以後、香川、徳島、高知と接戦の1人区を選んできた。
麻生氏の人気が高いのは、「率直な物言いで聴衆の心をつかめる」(自民党中堅議員)との定評があるためだ。マンガ通として若者にも支持があることや、「ポスト安倍」として注目されている事情もあるようだ。
麻生氏側も、応援演説は将来の党総裁選での党員票拡大につながると読む。周辺からは「今回の参院選は麻生本人にとっても重要な戦い」との声が聞かれる。
さすが麻生太郎。
やっぱり他の弁士とは桁が違う。
相変わらず「若者の支持はマンガ通だから」みたいな論調にうんざり。
麻生太郎という政治家が支持されるのはやっぱりあの強力な話術と屈託のない笑顔だと思う。
外交という国民に理解されにくい分野の専門的な話を極めて巧妙に噛み砕いて、どんな世代の人間でも分かりやすく誤解されにくく話す事のできる弁士は代議士に限らずとも希少で希有な才能だと思う。
例えで挙げるには少し向かないかも知れないけど、俺の一番好きな平成17年12月7日に日本記者クラブで行った「わたくしのアジア戦略」というスピーチの一説を引用。
●アジア人とは楽観論者の別名
アジアは今、自信に満ちあふれています。あしたは今日より必ずや明るくなると、そう固く信じて疑わない点、まったくアジア人とは、「楽観論者の別名」にほかなりません。
あえて言うまでもないことですが、ここでいうアジア人、イコール楽観論者とは、日本人を含みます。
近年、日本が経験した経済の停滞は、なるほど少々長過ぎました。日本人はそのあいだ、少し悲観論者になり過ぎたかもしれないと思います。
しかし皆さん、日本企業、ことに大企業の業績は、実は今くらい良かったことなど、戦後の高度成長期を含め過去のどこにも見当たりません。わたくしは政治家である以前に経営者でありますから、ここのところは重みをつけて聞いてほしいと思います。日本経済は、日本人自身の努力が見事に実を結び、いま再び確固たる足取りで歩みつつある。
振り返りますに、日本人とは、戦後長い間、もしかすると世界一の楽観論者だったではありませんか。未来を信じる力が強ければ強いだけ、人は、足元の苦労を苦労とも思わずはねのけることができる??。「古い」と言われるでしょうが、それが例の、サウジアラビアやイラン、イラクにおいても人気を博した日本のテレビドラマ、「おしん」の主人公が抱いていた人生観です。
未来の明るさを信じる前向きの生活信条と、そのため今日、足元の苦労を厭わず、骨惜しみしないで働く労働倫理。この2つこそは、近代アジアの中では日本人が他のだれより先に、身をもって世界へ示して見せたものです。わたくしはこれに最も刺激された人々は、当然のこと、アジアの隣人たちだったに違いないと思います。もし日本人が「アジア楽観主義」におけるリーダーたり得た経緯があったのだとすると、これは、もって欣快とするに足ると言いますか、少しばかり誇っていいことだろうと思うわけです。
外務省: わたくしのアジア戦略 日本はアジアの実践的先駆者、Thought Leaderたるべし 外務大臣 麻生太郎
どこにここまで明確で明瞭なスピーチができる人間がいるだろう。
時間が許すなら外務省の外務大臣演説や、彼の公式ページにある演説・論文のページを読んで貰いたい。
最近出版された2冊の著書のうち「とてつもない日本」も名著だと思うが脱線するので404 blog not found のdankogaiさんの書評を紹介するに留めておこう。
404 Blog Not Found:書評 – とてつもない日本
笑顔については写真以外に説明はいらないだろう。
民主党のトンチキな総務省批判
asahi.com:「編集の自由への圧力」民主、放送局呼び出しで申入書 – 朝日新聞 2007参院選:ニュース
参院選が公示された12日に総務省が全国の放送局を対象に役員らを呼び出し、当落報道を慎重にするよう求める文書を手渡したことをめぐり、民主党は13日、菅総務相あてに「『放送番組編集の自由』『政治的公平』『不偏不党』に対しての圧力」と指摘する申入書を提出した。その中で、今回の要請が総務相の指示によるものだったのかなど5項目についてただし、17日までに文書で回答するよう求めている。
党代表に小沢一郎を担いでおいてそれはないだろ。
総務省の呼び出しはこういう内容
asahi.com:「慎重な当落報道を」 放送局呼び出し要請へ 総務省 – 文化・芸能(7/12)asahi.com
要請書はNHKと全国の民間テレビ・ラジオ局194社に、地方出先機関の総合通信局を通じて渡す。ケーブルテレビ局などにも業界団体を通じて要請する。同省情報通信政策局長名で「『当選確実』の放送を慎重かつ正確に行い、放送に対する国民の信頼にこたえるよう」求める内容だ。
同様の文書は95年の参院選以来、補欠選挙を除き国政選挙のたびに公示日に出してきた。しかし、誤報が「過去の選挙では数件だったが、05年の総選挙時は数十件あった」(地上放送課)として、今回の対応になった。要請の方法は「通信局ごとに任せている」としているが、ほとんどは呼び出しての手渡し。
総務省が言っているのは「正確な報道を心がけ05総選挙のような誤報を無くす様に」といっているに過ぎない。
これに対し「『放送番組編集の自由』『政治的公平』『不偏不党』に対しての圧力」と抗議する民主党は「正確な報道など『放送番組編集の自由』に優先するものではない」と言ってるのに他ならないのではないか。
こういうトンチキさを見れば見るほど民主党に事を任せる事はできないと思い知る。
さてさて。
明日はどちらに。
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