国連安保理が「謝意」決議へ、アフガン対テロ作戦参加国に : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 【ニューヨーク=白川義和】アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)の任務延長をめぐり、国連安全保障理事会が近く採択する決議案に、米、英、日本などの有志連合による「不朽の自由作戦(OEF)」への「謝意」が盛り込まれることが18日、明らかになった。
 テロ制圧を目指す同作戦の一環として、日本の海上自衛隊がインド洋で給油活動の形で参加する米英など多国籍軍による海上阻止行動にも、初めて言及される見通しだ。海自の活動について、日本の民主党が「国連決議に基づかない」として反対している国内事情を踏まえ、日本政府が関係国に働きかけたものだ。
 国連外交筋によると、米英仏など主要安保理理事国は、決議案の前文に「(安保理が)ISAFと、海上阻止部門を含むOEFへの多くの国の貢献に謝意を表明する」との文言を入れる方向で最終調整している。
 決議案ではさらに、「ISAFとOEFを含む持続的な国際的努力の必要性」について指摘。「両者の継続的な協力を歓迎する」とも言及し、各所でOEFの重要性を強調する内容となる予定だ。
 決議案の主な目的は、10月半ばに期限切れとなるISAFの任務の1年間延長。ISAFは、2001年9月の米同時テロを受け、国連決議に基づいてアフガニスタンに派遣された部隊で、毎年、新たな安保理決議によって活動が延長されてきた。今年も、早ければ安保理に18日に決議案が提出され、19日にも採択される見通しだ。
 決議案の前文は、主に安保理の情勢認識などを示す部分で、この中に、ISAFと連携し、アフガンの治安維持に貢献するOEF参加国への謝意を盛り込む。OEFの活動の一部であるインド洋での海上阻止行動にも、01年の最初の決議以来、初めて言及する。06年までの前文は「ISAFとOEFの協力強化を歓迎する」と触れる程度にとどまっており、参加国への謝意や、作戦への前向きな評価は記されていなかった。
 民主党の小沢代表らは、インド洋で海自が参加する海上阻止行動について「安保理決議に基づいていない」として、11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長に反対している。このため、日本政府は、海上阻止行動の重要性を指摘する文言が決議案に入るよう、米国など関係方面に働きかけていた。
 ただ、文言は決議案の前文に盛り込まれ、本文ではないことなどから、決議案が今後、民主党の判断にどの程度影響を与えるかは不透明だ。
 不朽の自由作戦は、01年9月の米同時テロを受けた米英のアフガン空爆で始まり、現在もテロ制圧に向け、陸上作戦に約20か国、海上作戦に日本など8か国が参加している。ISAFには北大西洋条約機構(NATO)加盟国を中心に、37か国が派兵している。
(2007年9月19日3時0分 読売新聞)

どこぞの野党はどう反応するかな。