ある村に嘘つきの男がいました。
男は「うそつき村と正直村」の寓話のうそつき村の村人のように常に嘘を付くわけではなく、正しい話と嘘を意図的に使い分けていました。
村人はたびたび嘘に振り回されその結果、大小様々な被害を被っていました。たまりかねた村人は男を縛り上げ糾弾したところ、男はさめざめと涙を流し「もう嘘は付きません」と誓いました。
その後、男は政治家として大成しましたとさ・・・となれば只の寓話だけどこの男の「もう嘘はつかない」は信頼できるものだろうか。
世の中の職業の中で嘘を付くことを生業とするものがいくつかある。代表的なのは詐欺師とスパイか。
これらの職業ってのは基本的に「嘘を真実と思い込ます」ことに立脚して己の利益を得るという点で共通している。
ここである人物のプロフィールを開いてみる。
x年 スパイとして当局に逮捕
y年 スパイ組織からの切り捨てに会い、当局への転向を決意
同年 当局警察組織OBと結婚、スパイ活動から足を洗い一社会人としての生活を始める
至現在
さて、この人物は現在 スパイだろうか、元スパイだろうか。
- 当局へ転向したというのは本当なのか。
- 二重スパイではないのか。
- 転向して当局のスパイになっているのではないか。
この疑問に対して本当の意味での真実を語れるのは本人のみだが、本人が語っている言葉が真実か嘘かは本人以外に証明できない。
つまりは本人以外はこの人物の言葉を信用すべきではない。
これこそ嘘を生業とする人間に付きまとう業なんだと思う。
ちなみに先に挙げたプロフィールは現在民主党政権が国賓かと見まごうばかりの歓待を行っている”自称”元北朝鮮工作員で大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫のものをアレンジしたもの。
- 1987年12月1日 – バーレーン空港での出国手続き時、日本旅券を偽造した疑いで、金賢姫が現地警察に逮捕される。二人とも、いずれ日本に連行されれば拷問されて殺されると考えていたため、金賢姫はマールボロに隠された青酸系毒薬のアンプルを警官からひったくって自殺を図ったが、警官のハッサンがとびかかったため、完全に噛み砕けなかった。青酸ガスのため気を失って倒れたが、3日後に息を吹き返し一命をとりとめた。またこのとき膝を怪我した。一方、金勝一は金賢姫が騒ぎを起こしている間に青酸系毒薬を服毒し死亡した。
- その後、北朝鮮での南北赤十字会談(1972年)のとき、張基栄に金賢姫が花束をささげたのは捏造で、本当は私がささげた、と主張する女性が平壌に現れ、朝鮮総聯を経由して録画ビデオがマスコミに配られる事件が起きた(もっともその映像で骨格などの照合により、名乗り出た女性こそ捏造であったことが即座に解明された)。この事件は、自殺に失敗はしたが青酸ガスのため3日間意識不明になるなど命をかけて任務を遂行した金賢姫に、北朝鮮が利用するだけ利用して容赦無く捨てたことを認識させ、完全に転向するきっかけとなった[19]。
- 1997 年 – ボディーガードだった元国家安全企画部員の男性と結婚した。その後名前を変え、男児を出産し、ソウル市内で普通の主婦として暮らしているとされた。
(スパイじゃなくて工作員だけど。)
この所の報道で気になるところ
金賢姫が来日してから、金賢姫元工作員という呼称が使われているのを見て非常に違和感を感じてる。その元ってのは誰が確認して誰が保証しているのかと。
- 北朝鮮に「金賢姫は工作員か」と問い合わせてNoと言ったからか。
- 本人が元工作員と語っているからか。
- 韓国の元国家安全企画部(KCIA)の人間と結婚しているからなのか。
はっきり言ってその全てが信頼できるものじゃないのは先に例を挙げたとおり。
そもそも彼女の発言は全て真実ではないと疑って掛かるべき。
なぜなら嘘を生業とした工作員だったから。
金賢姫を工作員として見たときの今回の来日の馬鹿らしさ
何を考えてこんな信頼おけない人物を来日させたのか。
何を考えて拉致被害者家族と面会させたのか。
その中心人物が拉致担当大臣で国家公安委員会委員長の中井洽だというからお話にならないなんて生ぬるい事じゃ済まない。
金賢姫は韓国で特赦を受けたとしてもテロリストであったことに疑いの余地はない。
たとえそれが金正日や北朝鮮の洗脳の結果であったとしてもその事実は覆らない。
特赦によって刑事罰は免れたとしても115名の命を奪った罪から逃れられた訳じゃない。
だけど、今回の来日に関して問題視すべきは「テロリストを招くこと」ではなくて「言動が信頼できない工作員を招くこと」じゃないのか。
例え金賢姫がどんな有益そうな情報を語ったとしてもそれは信頼出来ない話であり、結果はよくてプラマイゼロ。その情報によって拉致被害者家族の方々に期待感や失望感を与えたとすればマイナスにしかならないだろ。
その事にメディア含めて誰も言及していないようなのが不安で仕方ない。
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